3年程前のことになります。『すそいおん』の言葉を教えていただいてから、自分の頭の中で考えてばかりで、いつ、どういう時に使うかとか、分からぬままボソボソと呟くくらいでした。
そんな時、孫の小学校2年生の女の子が、夜の7時頃、突然の腹痛を訴えたのです。親である娘も気が動転してどうしていいかわからず、取りあえず、かかりつけ医に連絡したのですが、残念ながらその日は日曜で休みのため、保健センターに走りました。
そのような状況だったので、初めて『すそいおん』の言葉に真剣に向かい合うことが出来ました。センターの中には母親しか入れず、車の中で待機していると、30分程して先に孫だけが出て来ました。すぐさまシートに寝かせて、痛がっていたお腹を右回りにグルグルと回しながら、『すそいおん』を何度も呟きました。それを聞いていた孫は、「ばぁばぁ、何て言ったの? 」「早くお腹が良くなるように 『すそいおん』って言ったんだよ」と伝えると、「おまじないの言葉だね」、と言いながら、本人も『すそいおん』を呟きながら自分でお腹をさすっていました。 おかげさまで、痛みが続くことなく、その日以降は元気になりました。
そして、驚くことに、保健センターのその日の当直の先生は、たまたまいつも行く、かかりつけ医の先生だったのです。
孫にとって『すそいおん』の言葉はいつも困った時に助けてくれるおまじないの『すそいおん』のようです。
さら(大分県/60代)