私は鍼灸師なので、針を打つ時に管を使います。
寸3、寸6という長さの鍼管があり、短い寸3を使用することが多いですが、その日も鍼の治療を終え、見ると寸6の鍼管がありません。今では使い捨ての鍼が主流なので自分の鍼管を持っている人は少ないと思いますが、名人四世神戸源蔵先生に作って貰った銀製の鍼管です。既に亡くなっている先生なので、失くしたらもう手に入りません。長年使って手に馴染んだ鍼管です。隈無く探しても見つからず、焦る思いで『すそいおん』の言葉を使いました。
その瞬間、目の前に鍼管が見つかりました。
禅パパ(青森県/60代)