自分に任せていただいた物事から、突然、離れることになった。
訳を聞かされることもなく、只々従わざるを得なかった。そして、動揺する素ぶりを見せず「はい、分かりました。」と返事をした。
どうしてだろうと思いながら、人との会話はうわの空。平静を装いながら、無言。
次第に、虚無感に苛まれていき、涙が溢れ叫びたくなるところを『すそいおん』と心の中で唱え続け、落ち着かせた。
しかし、考えないようにしていても、いつのまにか涙が溢れてきて抑え切れなくなり、
自分の一大事だと感じ、
『3 58 すそいおん』と必死に唱え続けた。
これ程使っていいのかと思うくらい、空を見上げて何度も唱え続けた。
落ち着きを取り戻したかと思っても、また押し寄せ、数時間その繰り返しだった。
しかし、次第に平常心を取り戻し、私にとって良きことと切り替えができた。
ユキウサギ(静岡県/50代)