母は数年前から徐々に認知症が進行していました。ですがこれまでは、ひとりで外出しても自宅に戻ってこれていました。
ある日、仕事が終わり帰宅したところ、夜の8時を回っているのに母の姿が見えず、父にたずねても「いないの?」との返事。 これは…、胸がざわざわ。
母が行きそうな所を取りあえずさがしましたが見つからず、叔母に来ていないか連絡してもいないとのこと。警察に届けようかどうしようか迷いましたが、取りあえず自宅で暫く待つことにしました。
待っている間、母に話しかけるように「母ちゃん、家はここだよ。帰ってきて。」と思いながら『すそいおん』を唱えていました。
暫くして、遠くから母がふらふらになりながら歩いてくる姿が見えました。家の帰り方がわからなったけど、途中で思い出したと。
同じことが二度ほどあり、その度に『言葉』の力に助けられました。
さな(沖縄県/50代)